四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）とは？

四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）は、肩の関節を取り巻く組織が炎症を起こし、肩の痛みや動きの制限を引き起こす疾患です。40代から60代にかけて多く発生することから、「四十肩」「五十肩」と呼ばれます。
原因は完全には解明されていませんが、加齢による組織の劣化や過度の肩の使用が関連していると考えられています。伊丹市のひで整形外科内科クリニックでは、四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）に対して、個々の患者様に応じた適切な診断・治療を行っています。

こんな症状はありませんか？

• 肩の動きに伴う痛み
• 腕を上げる動作の際の痛みや制限
• 夜間、特に寝ている時の肩の痛み
• 肩のこわばり感
• 肩周囲の筋肉の弱さ
• 物を持ち上げる際の痛み
• 肩の動きが制限される
• 肩を動かす際の違和感や不快感

など

四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）の原因

四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）の原因は多岐にわたりますが、一般的に以下の要因が関与していると考えられています。

加齢による変化

年齢を重ねるにつれて、肩関節を構成する組織の弾力性が低下し、小さな損傷が蓄積しやすくなります。これにより組織が炎症を起こしやすくなります。

肩の過度な使用

重い物を持ち上げる、繰り返し肩を使用するなどの活動により、肩関節に過度な負担がかかり、炎症を引き起こすことがあります。

肩関節の微細な損傷

スポーツや肉体労働などによる肩の慢性的な過負荷が、関節やその周囲の組織の微細な損傷を引き起こし、炎症を促進する場合があります。

血行不良

肩関節周囲の血行不良は、組織の修復能力を低下させ、炎症を拡大させます。

姿勢の問題

長時間のデスクワークや悪い姿勢は、肩関節に不均衡なストレスを与え、炎症を引き起こす可能性があります。

自己免疫の反応

体の免疫システムが肩関節の組織を攻撃することで、炎症を引き起こすこともあります。

四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）の検査方法

四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）の診断では、まず患者様の詳細な症状と治療歴を確認します。痛みの性質、発症の状況、日常生活への影響などを詳しくお聞きし、身体診察を通して肩関節の動きの範囲、痛みの具体的な位置、筋力の状態などを評価します。

さらに肩関節の構造的な問題を詳しく調べるために、画像診断を行うこともあります。レントゲン検査は肩関節の骨の状態や変形の有無を確認するのに有効で、必要に応じてMRI検査を実施することもあり、これにより肩関節周囲の軟部組織や椎間板の状態をより詳細に把握します。

四十肩・五十肩（肩関節周囲炎）の治療方法

初期には非ステロイド性抗炎症薬（NSAIDs）や鎮痛薬を使用して、痛みと炎症を管理します。また患者様へ、肩関節の動きを制限することなく、適度な動作を続けるように指導・アドバイスします。

物理療法も重要で、肩関節の可動域を広げて、筋肉の柔軟性を高めるための運動を実施します。これにより肩関節の機能の回復と痛みの軽減をはかります。必要に応じて温熱療法も実施します。
重症の場合、または保存療法では十分な改善が見られない場合には、関節内注射や手術などの治療も検討されます。